一言にバックオフィスと言っても、経理、法務、人事、総務などなど、いろんなジャンルがあったりします。その中には、ルーチンぽいものや、膨大な作業の業務があったりして、結構大変なんです。そんな課題を解決すべく、近年バックオフィス業務を助けてくれそうなサービスがたくさん出てきました。
そんなわけで、普段バックオフィス業務に従事していたりする観点から、てらもとBlog的に、今気になってるサービスをまとめてみます。使ってみたもの、そうでないものなどありますが、何かの参考になれば幸いです!
会計
2013年3月に、「freee(フリー)」、2014年1月に「MFクラウド会計」(旧マネーフォワードforBUSINESS)がリリースされ、その後、それぞれの会社さんが大型の増資をしていたりと、何かと動きが激しいジャンルだと思います。そんな最中、パッケージソフトとしてはかなりのシェアを保有している「弥生会計」から、今年(2015年07月)に「弥生会計オンライン」がリリースされました。
会計処理って数字は毎月変わるけど、同じ作業を繰り返してたりするので、全部正しく自動化できればスーパ便利ですよね。今後の各社の動きも気になります。
全然関係ないのですが、画面キャプチャー取ってて気がついたんですけど、会計系のサービスって青系の色味ですね。青色申告が何か関係有るのでしょうか・・・?
freee(フリー)
- 会計ソフト freee (フリー) | 無料から使える全自動クラウド会計ソフト | https://www.freee.co.jp/
- freee株式会社( https://www.freee.co.jp/company )が運営
- 2013年3月リリース
- 利用事業者数:400,000以上(2015/11/10同社プレスリリースより)
- 利用料:19,800円/年(税込) ※法人プラン
「スモールビジネスに携わるすべての人が創造的な活動にフォーカスできるよう」をミッションに掲げ、簿記の知識がない方でも直感的に使えるように設計されていたりします。また、今年の6月23日には法人の設立を支援する、「会社設立 freee」というサービスをローンチ。スモールビジネス支援を強化しています。このサービス、友人の法人登記をした時に欲しかったです。。。
MFクラウド会計
- 無料で始められる会計ソフト「MFクラウド会計」 | https://biz.moneyforward.com/
- 株式会社マネーフォワード( http://corp.moneyforward.com/ )が運営
- 2014年1月リリース
- 利用事業者数:400,000以上(2015/08/27同社プレスリリースより)
- 利用料:21,780円/年(税別) ※2016年1月15日以降の新料金体型ライトプラン
社名のtoC向け家計簿アプリも有名。近頃は毎日連携してる?みたいに錯覚するスピードでどんどん外部サービスや銀行との連携が進んでいる印象です。そんな中でも、今年の9月に決済の領域まで参入し、「お〜!」となりました。企業間でクレジットカードの決済をし合う事が可能になると、請求書作って、送って、振込先確認して、振り込み処理して、入金確認してなどが、かなりショートカットされて楽ちんになりますよね!
※参考:マネーフォワード、企業間決済に参入 請求書にカード払い機能 :日本経済新聞
弥生会計 オンライン
- 弥生会計 オンライン_会計ソフト「弥生会計」|経理・会計ソフトなら弥生 | https://www.yayoi-kk.co.jp/products/account-ol/
- 弥生株式会社( https://www.yayoi-kk.co.jp/company/index.html )が運営
- 2015年07月リリース
- 利用事業者数:未公開
- 利用料:28,080円/年(税込) ※セルフプラン
上記2つに比べると後発になりますが、パッケージ版の会計ソフトとして知らない人は居ないんじゃないかというくらい老舗の弥生会計がいよいよクラウドでも登場しました。利用したことが無いのでわかりませんが、パッケージ版の機能がオンラインで利用できるようになるとするならば、胸熱です。
人事
一言に人事といっても、これはこれで、採用、評価、組織、給与計算、労務などなど、様々です。その中でも、今年は、労務のサービスと人材管理のサービスが気になりました。
SmartHR
- SmartHR - すべての労務を1クリックで | https://smarthr.jp/
- 株式会社KUFU( http://kufuinc.com/ )が運営
- 2015年11月25日正式リリース
- 利用事業者数:150社以上(β版での実績、2015/11/18のリリースより)
- 利用料:980円/月 ※従業員数5名までのMICRO PLAN
つい先日、「 TechCrunch Tokyo 2015 」にて優秀賞含め、3つの賞を受賞していてその名を知った方も多いかと思います。従業員の入退社により発生する各種の保険の手続きは、まだまだアナログな部分が多いですし、そのくせ細かいルールがあったりして結構大変です。そういった部分が、テクノロジーでスムーズに事が運ぶようになると、本当にやらなきゃいけない受け入れ準備などにリソースがまわせるようになりますよね。
※参考:【お知らせ】TechCrunch Tokyo 2015 で最優秀賞を受賞しました | KUFU Inc.
カオナビ(kaonavi)
- カオナビ(kaonavi) | 顔写真が並ぶ、クラウド人材管理ツール / システム | http://www.kaonavi.jp/
- 株式会社カオナビ( http://www.kaonavi.jp/company/ )が運営
- 2012年4月リリース
- 利用事業者数:非公開
- 利用料:49,800円/月 ※ベンチャープラン
特に会社のハイレイヤーの人が従業員数が50人〜100人くらいになってきた時に、出現する課題、「あれ、同じ会社の人だっけ?」問題を解決してくれそうなサービスです。目標管理制度、360度評価、行動評価などの評価制度にも対応しているようです。人材管理系のサービスは多々ありますが、サービスのコンセプトがシンプルでいいなぁと思いました。
法務
いくらインターネットベンチャーと言っても、契約関連になるとどうしてもペーパーワークや細かい文言の確認が必要になってきます。そんなベンチャーにおける法律業務を楽にしてくれそうなサービスを2つ取り上げてみました。
CloudSign(クラウドサイン)
- クラウド契約 CloudSign(クラウドサイン)|無料で契約締結ができるウェブ完結型のクラウド契約サービス | https://www.cloudsign.jp/
- 弁護士ドットコム株式会社( https://corporate.bengo4.com/ )が運営
- 2015年10月19日リリース
- 利用事業者数:非公開
- 利用料:無料 ※1ユーザーのみ、契約締結が月間30件まで利用可能
こちら、てらもとが選ぶ、サービスがリリースされたのを知った瞬間に「お〜!」となったオブザイヤーです。印鑑について書いた時にも触れましたが、印鑑ってちゃんとしているようで実はちゃんとしてないですよね。誰でも偽造できちゃうので。。。サインとかの方がよっぽど安全な気がします。また、収入印紙が必要なくなるのもポイントです。業務委託契約とかが多くなると印紙税も無視できない金額になったりします。
法人間だとまだまだ商習慣の問題もありなかなか難しい部分があるかもしれませんが、例えば従業員との雇用契約書をこのサービスでやると、それぞれとの雇用契約がオンラインで完結するし、締結した雇用契約書をオンラインで保管されるしで、もうそれだけでも価値あるサービスです。
契助(Keisuke)
- 契助(Keisuke)|法律事務所が運営する無料で試せる契約書作成サイト | https://www.kei-suke.jp/
- AZX Professionals Group( http://www.azx.co.jp/ )が運営
- 2013年11月21日リリース
- 利用事業者数:非公開
- 利用料:無料〜 ※オプション等別途あり
インターネット界隈でバックオフィスをやっていると、一度は必ず耳にする法律事務所である、AZXさんが運営している契約書作成補助サービスです。この後紹介する「Bizer(バイザー)」との提携を行ったりしてどんどん契約書の作成がサクサクできるようになるといいですね。
※参考:株式会社ビズグラウンド BizGround Inc. | Bizer(バイザー) AZX Professionals Groupと資本提携し、「弁護士初回無料相談」と「契助」割引提供をリリース
その他
ここからはジャンル分けがちょっと難しかったけど、気になったサービスを2つご紹介します。
Bizer(バイザー)
- バックオフィス支援をクラウドで。月額2,980円|Bizer(バイザー) | https://bg-bizer.jp/
- 株式会社ビズグラウンド( http://bizground.co.jp/ )が運営
- 2014年5月12日リリース
- 利用事業者数:450社(2015/5/18メディア掲載内容より)
- 利用料:2,980円/月
日々発生するバックオフィスの業務をTODO化しておいてくれて、各種士業からのアドバイスも受けることができるし、何なら手続きまでお願いできてしまうサービス(※有償)です。バックオフィス担当が居ない経営者さん向けのサービスな感じもしますが、バックオフィスの経験が浅かったり、すぐに相談できる決まった士業の方が居ない場合とかにも重宝しそうなサービスです。
Catchball
- 健康管理システム「Catchball」 | 楽なメンタルヘルス対策をクラウドで提供する株式会社iCARE | https://www.icare.jpn.com/catchball/
- 株式会社iCARE( https://www.icare.jpn.com/company/ )が運営
- 利用事業者数:非公開
- 利用料:問い合わせ
つい先日、12月1日に施行された通称「ストレスチェック法案」により、今後この分野がちょっと盛り上がってくるのでは?とか思っているのですが、そんな中、お医者さんでMBA修了という何だかすごいご経歴の方が代表を務めるiCAREさんのサービスです。「Catchball」は産業医と管理部門の人事担当者との情報共有ができるサービス。産業医面談の内容や、健康診断結果などをクラウドで管理できます。
ブログ等を拝見していると、まだまだ構想段階のものがたくさんありそうで、今後のサービスの展開が楽しみです。
というわけで
てらもとblog的気になったサービス2015でした。普段、既に使っているソフトウェアがあったり、業務フローが固まっている中で、なかなか新しいサービスを並行して使って検証してみたり、比較したりする時間が捻出できなかったりするのですが、それって現状維持になっちゃうので、新しくて良さそうなものはどんどん取り入れて、イケてるバックオフィスになれるといいなぁと思ってます。がんばります!