株主名簿って聞いたことありますか?多くの会社が「株式会社」である以上、その会社の株を持っている人である、「株主」がいます。「株主」は、その会社に対する出資者(オーナー)的な感じの人です。
上場したりすると、その会社の代わりに、「株主名簿管理人」という機関(大手信託銀行等)がやってくれたりしますが、ベンチャーでは株主の数もそんなに多くないですし、自分たちで名簿を作成して管理していかなくてはいけません。
今回はそんな株主を管理する、株主名簿の作り方をご紹介します。
株主名簿に書かなきゃいけないこと
実は株主名簿、記載しなきゃいけないことが「会社法」という法律でしっかり決まっていたりします。
決まっている記載事項は以下です。
- 氏名又は名称
- 住所
- 保有する株式の数
- 株式の種類
- 株式を取得した日
- 株券の番号
いくつかポイントを解説します。
株主の氏名又は名称
株主となりうるのは、個人だけではありません。法人が別の法人の株式を取得したり、ベンチャーキャピタル(VC)などの、ファンドが取得したりします。なので、「氏名又は名称」なのです。
なので、個人の場合は個人名、法人の場合は法人名、ファンドの場合は、ファンドの名称とかになります。
株式の種類
同じ会社の株式でも、いくつか種類があったりする場合があります。種類株式とか言ったりします。投資を受ける際、出資者さんから来る様々な要望や提示条件を受けて、いろんな内容の項目を調整したりすることがあるのですが、そういった場合、普通株式とかA種優先株式といったように、株式の種類がわかる様にします。
投資を受ける度に、種類株式の種類が増え続ける会社さんもあったりするそうです。
※このあたりかなり複雑怪奇極まりますので、機会があれば別で書きます。
株式を取得した日
株式を取得するには、いくつか方法がありますが、ベンチャーの場合、創業者(最初から株式を持っている)か、投資を受けた際の相手が株主になるケースが一般的かと思います。
創業者の取得日は会社設立日を、投資を受ける際になった株主の場合は、そのお金が入金された日(払込日)を「取得日」と考えればいいかと思います。
それ以外のケースがもしあった場合、以下の国税庁のページが参考になるかと思います。
株券の番号
最近だと、株券不発行の会社がほとんどかと思います。その場合、株券番号は存在しませんので、記載は不要となりますが、その代わりに備考欄を作成し、「株券不発行」と記載しておく感じになります。
まとめると株主名簿の雛形はこんな感じ
サンプル社の創業者、見本さんとその弟の見本さん、サンプル社に投資した見本社とMihonファンドという構成で株主名簿を作成してみました。
また、外部から、株主名簿の提出を求められた際、会社として公式のものだという証明を行うため、サンプル社の代表名義の捺印欄もくっつけてあります。
株主名簿の雛形(テンプレート)
上記で例示した、株主名簿の雛形を作成し、アップロードしてあります。ご自由にお使い下さい。
※Googleドライブに飛びます。
※2015/10/16追記:上記リンク先の、Googleドライブの、フォルダ及びファイルへの「アクセス権のリクエスト」を何度か頂戴しておりますが、申し訳ありません。ファイルの内容はそのままにしておきたいので、アクセス権はお渡しをしておりません。
なお、【ダウンロード用】というファイルに関しては、Excel型式でのダウンロードが可能な設定にしております。そちらをダウンロードいただき、ご自由にご利用下さい。
というわけで
今回は、株主名簿の雛形について書いてみました。Googleドライブにアップロードしてあるような雛形でnanapiも運用してたりします。使ってみてください。
次はこの流れで新株予約権(ストック・オプション)名簿の作り方とかいつか書きます。がんばります!